ニコクラフト造船所で大型船制作

今年夏頃の納品で少し時間が経ってしまいましたが、お客様のご依頼で「船」を

制作させて頂きました!

 

ご依頼頂いてから1年以上の時間を要し、大変難しい制作になりましたが、楽しくも

色々と発見と勉強をさせてもらったご依頼でした。

 

制作した船はウニ漁の漁船です。大きいです。1メートルくらいのサイズでした。

何より、銅は比重がある為、完成後の重量はかなりありました。

意外かもしれませんが実は銅の方が鉄よりも比重があるんですよ~

 

構造的にも興味があったので、漁船の本なども購入し、かなり勉強しましたね~

学校の勉強は大嫌いでしたが、こういう興味から勉強することは大好きです!

 

かといって同じ構造に作る事はただの再現になるので、そこは作り手のノウハウと照らしながら試行錯誤でした。

サイズが大きくなると、単純に作業が倍という訳ではなく、強度や制作の手順が全く変わってきます。

日ごろ私の制作方法では金工のセオリーを無視した瞬間的に入れる感覚的な作業も多い為、パズルを少しづつ解いていくような組み上げの日々でした。

 

銅の魅力もふんだんに取り入れたく、鎚目の鍛金技法、掘り込みの作業彫金、ワックス原型を制作してかたどり作る鋳造法、様々な金工着色による豊かな色彩、ステンドグラス、七宝焼、など 沢山の方法を制作部分に合わせて組み合わせました。 やりたいことが多くなりすぎると最後に全体をまとめるのは難しいです! でもそれも楽しさです! ニコクラフトは楽しさ優先の工房ですから!

 

この場所ではこんな感じで漁師さんが仕事をしているのかな?と色々と思いめぐらせながら、パーツを作りました。

何気ない感じに見えるかもしれませんが、船首の角度や床のはめ込みの手順に手こずった難所でした!

日ごろデザインにおいて気を付けている所に「先端」があります。

全体像を離れて見たときに、先端部分というのはとても目が行きます。

きっと小さなものでも同じだと思いますが、この部分のもつ見え方の締まり具合は完成作品にとても重要です。

アクセサリーなども全体の形が見えやすいサイズほど、端や先端のイメージでガラッと変わってしまうものです。

適当ではなく、最も良いラインなどすごくこだわっているんですよ~。

ちなみにこの船首も3回作り変えてなんとか。

 

散らかった工房で大きなおじさんが何やらやっていますね~

これは第一段階目の青銅仕上げを行っています。 大変です。

船ボディー部分は内部に沢山の補強パーツを作っているので、うまい具合に熱をかけることが出来ず、大苦戦。重いし。

この一段階目の着色に1週間以上かかりましたね!

今回は硫黄を使って特殊な下準備からやっています。 

 

ほとんど写真も撮るの忘れていましたから、あまり作業風景無いですが、

ほんとコツコツやっていましたよ。

いつの間にか「ウニ」出来ていますね!

マックロク●スケ?いいえ似てますが正統派ウニです!

 

ここは鋳造法で原型を作ってから沢山仕上げています。

最終的には100匹以上船にいますから。

純銀のレアな子もどこかにいますよ~ 

豊漁祈願! 

 

 

大体の箇所は出来ましたが、実はまだ完成ではないのです。

 

 

 

 

 

 

 

まだメンバーは増えます! 奥ではウニの殻むき作業中!

ウニもどんどん増えて大漁に!

ロゴも制作しています。

&小型ボートも制作! 潜水服バージョンです。

ようやく完成し、納品。

事務所へ無事に設置完了でした~!重かったー!

 

掲載していませんが、実は一緒に表札も制作させて頂きました。

 

 

今回も大変素敵なお仕事を頂けて長い時間お待ちくださいましたご依頼主様に心より感謝いたします! 

 

僕らも夢と希望の航路へ進みたいですね!!

どうもありがとうございました!!!